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IT21の会　平成25年7月度例会(第174回)議事録

日時：2013年7月5日(金) 18時30分〜20時30分

場所：日本技術士会　葺手第二ビル5 階 AB会議室

参加者：25名

配付資料：

　IT21-1307-01：IT21の会　7月度例会案内　第1版

　IT21-1307-02：高速電力線通信の技術および標準化動向について

　IT21-1307-03：IT21の会（第17期）役員の事業計画、予算案資料

　IT21-1307-04：例会アンケート

議事：

[1]　高速電力線通信の技術および標準化動向について

　　　　　　　　　　資料：IT21-1307-02（井形裕司　氏）

1-1 PLCとは

　-電力線通信 PLC（Power Line Communication)は電力と情報信号を電力線で送る技術。

　-有線LANや無線LANの問題点を解消する技術として注目されている。

　-2.4GHz無線LANはアルミ入りフスマでも大きく遮蔽されるなどの実験結果もある。

1-2 電力線伝送路の特徴

　-家屋内の電力線の分岐配線により、信号が減衰する点がPLCの欠点。

　-そのためビルまるごとPLCの利用などは不可能。同相同一ブレーカー内なら減衰が少ない。

　-速度は100BaseT上で実測50〜100Mbps、カバレッジ（その速度がでる確率）としては24Mbpsが92%/79%

　 となる。

　-100V（L1-NまたはL2-N層）より200V（L1-L2層）の方が速度が出る。

1-3 HD-PLC（高速電力線通信）

　-Wavelet-OFDM周波数変調方式により低消費電力化した。

　-フレキシブルノッチ技術などが特徴で、セキュリティはAES128bit。

　-電力線のS/N比に応じて送信情報量をコントロールする。

1-4 HD-PLC標準化動向、IPS共存

　-国際標準化も進んでおりIEEE1901で規格が成立、またDLNAの標準の通信媒体にも認定されている。

　-IEEE1901ではWavelet-OFDM方式の他にFFT-OFDM方式もあるが、互いに潰し合わないように「ISP共存方式」を

　 策定している。

　（互換性はないが互いの干渉を防ぎ共存するもの）

　-海外では米国政府NIST（スマートグリッド標準）や中国（IGRS-PLC、中国では海外の暗号方式は使用不可なので

　 (Wifiは非合法)、欧州CELENECなどがある。

　 特に欧州ではPLCは年間1000万台出荷されている（石造りの家は無線LANに不向き）。

1-5 活用領域

　-映像音声通信（DLNA対応）、白物家電（故障診断他）、医療、鉄道、スマグリなど。

　-旅館ではTV用同軸ケーブルを使ったインターネットも。

　-さらに飛行機内での利用も積極的（ボーイングなど、椅子の配置換えに有効なため）

▽質疑応答

1.ルーター越えは？

　PLCはIPに関与せずルーターの下で動く。バスとしてCSMAで電線を共有するイメージ。

　(PLC/Wifi搭載機も最近は発売されている）

2.電力会社のメリットは？

　スマートメータから電力線経由で電力消費情報が簡単に取れること。但し現在は家屋の外でのPLCは法律で

　規制されている。

3.アマ無線との共存などは？

　各方面の不満が少ない方向で調整され、屋外は屋内のコモン電流より10db下げるよう規制されている。

4.大型家電のノイズの影響は？

　インバーターノイズなど、ノイズが大きい時は送信を避けるような仕組みで対応。

5.今後実行速度はカタログスペック（理論値200Mbps）に近づくか？

　かなり難しいが後世代ほど電源ノイズ対策が進んでおり、確実にスピードアップしている。

[2]　17期事業計画、17期予算案について

　　　　　　　　　　　　　資料：IT21-1307-03（坂東大輔　氏、高津智成　氏）

2-1 事業計画説明の概要と出席者からのコメントは次の通り

(1)メインテーマ案

　-17期では合宿を企画したい等の提案に、是非やって欲しいとの希望があった。

(2)プチテーマ案

　-カジュアルで10分以内で提案や相談などプチ議論（ワンテーブル方式もあり）をする企画。

　-その他にレクリエーションの復活の希望もあった。

(3)遠隔地会員のサポート強化

　-講演内容を録画し会員限定で公開するなど三つのアイデアに対して、以下のコメントをもらった。

　 ・実況中継は時間拘束のため視聴者が少なくなる

　 ・外部発信ではないので、気楽に草の根的に楽しく行った方がよい

(4)臨時総会向け規約の改定案

(5)例会の場所

　-葺手ビルが取れなかった場合に区の施設などを利用する案に対しても賛同いただけた。

(6)月例会幹事の復活

　-月例会の諸準備を役員と連携して手伝ってもらう「月例会幹事」を募る提案には、

　「毎月交代する、新しく入った人が自己紹介を兼ねて行う、役員選挙で票が入った人が行う」などの意見を頂いた。

2-2 17期予算案について

　-外部会場利用回数が増えている（葺手会議室予約が難しい）ことや、会員数の減少などにより、

　 近年は繰越金や特別収入を除くと、単年度収支は赤字の傾向にある。

　-別紙の予算案に対して、出席者の賛成多数にて「17期予算案」は承認された。

　-外部講師謝礼増額について異論はなかったが、会則のため総会承認が必要

[3] 初参加者の自己紹介　3名

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上（野々村琢人　記）